スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

君、そう言って笑った夜の日。



隣にいる、あたたかい存在に

視線は丸みを帯びた明るい月のまま、二人並んで歩いた小道。

そっと呟いた。



「月が、綺麗ですね」



怪訝な顔をされるか、笑われるか、バカにされるか、そう思いつつしばらく息を潜める。
何の反応も返ってこなくて、聞こえなかったのかと少し安堵にも似たため息をついた。



不意に。
ぎゅっと右手を握られて思わず隣にいる君を見下ろすと

「そうですね、私も」

満面の笑みで、少しだけからかうように、覗き込まれて。
不自然な敬語で台詞のように棒読みで返事が返ってきた。
その時、気付いた。
聞こえていた、分かっていた、言葉の意味が。
途端に恥ずかしさで情けなくなった。


ふふふ。
楽しそうに笑われてなんともバツが悪い顔をしながら歩みを早める。

君の手にぎゅっとチカラがこもる。


そして、




「私もだよ、
 
               I love you   」




月がみていた。
きっと笑いながらみていた。

漱石はきっと呆れるほどのロマンチストだ。

でも、
時々月が綺麗だと呟いても、それはそれで可愛らしい自己主張なのかもしれない。



僕が愛しているのは夜空に浮かぶ月でも
ましては漱石の言葉でもない。

隣でいたずらな微笑で僕をどうからかおうかと思案している大切な君だから。




「月が綺麗ですね」



誰より君へ。





この記事に対するトラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

SUBJECT
NAME
MAIL
HOME
PASS
ICON
COMMENT

< PREV ENTRY   MAIN   NEXT ENTRY >

プロフィール

*.noa.*

Author:*.noa.*
ひとみしりのさみしがりや。
だけど、ひとりがすき。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。